このブログは、平成19年6月から平成22年3月までの間、愛媛県の南予地域活性化策の一つとして、宇和島市が住民のみなさんと取り組んだ「うわじま虹色ツーリズムプロジェクト」の軌跡と、当時の担当職員の日々の記録であり、平成22年3月末日を持って、新しい記事が更新されることはありません。
平成22年4月、「うわじま虹色ツーリズムプロジェクト」は、「うわじま虹色ツーリズム」として、会員である市民のみなさんが、独立運営を行っており、そちらの記録は「うわじま虹色ツーリズムです!」ブログをご覧ください。

2008年8月9日土曜日

段畑をガイドさんと散策&研究会

さて、9日の研究会は、遊子公民館でやりました。
午前中は、このブログでもちょくちょく出てきます水荷浦の段畑をガイドつきで回ってもらおうと、文化課のH君にご登場いただき、先般まつりの際にご活躍いただいたイベント案内人のお二人も交えていざ出発!


とりあえず、暑いので、いつもと逆方向の薬師堂からご案内してもらいました。

あとで聞いてみると、段畑来たことはあるけど、登るのは初めてというメンバーがほとんどでした・・・。ちょっとびっくり。
薬師堂のとこにある五輪塔。使われている石から、伊達家が宇和島に来るよりもっと前から、水荷浦の集落はあったのではないかと言われているそうです。ちなみにここいらは、吉田藩だったりします。
段畑というと、美しい畑に目がいきがちですが、この地域が文化財とされたのは、半農半漁の集落形態なのだそうです。段畑の前の海も含めて文化財なんですよ。
ここでプチ情報。この五輪塔にくっついてるコケちゃんですが。


元はこんな○のみなのだそうで、長い時間をかけて、ぷしゅぷしゅになるんだとか。このコケちゃん調べると年代もわかるらしいのですが、かなり古いことは確か。過酷な環境でもしっかり生き残れるコケちゃんなのだそうですが、唯一の苦手は大気汚染なんだそうです。空気の美しい場所にしか生息できないのだとか。水荷浦が空気綺麗な証明なんですね~。
元々水荷浦は、水に恵まれない土地なのだそうです。先日のまるごとツアーの時も、断水でしたもんね。宇和島全体から見ても、雨量が極めて少ない土地なのだそうで、昔、ここにお嫁に来た女の人は、里に帰ったとき、そこの水を荷って持ち帰ったことから、水荷浦という名前になったという説も。考えただけで、苦しい・・・。

今はモノレールが主流ですが、導入当時は画期的な道具だった「索道」。索道は縦の動きしかできないところ、モノレールは横の動きができるということで、ずいぶん農作業には助かったんだそうです。ちなみに、この索道。最初に開発した人は、吉田の立間の人だったらしいです!立間みかん農家恐るべし!!

上にあがってから、反対側の佐田岬方面を望みます。見える場所には行きたくなるもので、昔は、やっぱり船を使った交易が盛んだったんだろうとのこと。伊方屋さんって苗字の人、確か宇和島藩にも居ましたもんね。
中矢さん乗り出しすぎです~。おっこっちゃだめですよ。
段畑の向こう側に広がる山々は、南予アルプスと呼ばれる、鬼ケ城山系です。西田研究員が、段畑に来るのが好きな理由として、この山々が一望できるからと解説してくれました。
普段私たちは見慣れてますが、都会の人は、養殖いかだも珍しいみたいで、Hくんもよく聞かれるそうです。

黒のぽっちが真珠。丸や四角で囲んでいるのが、鯛やハマチです。
みかんもおっきくなってきました。

段畑は、一部を除いて、冬の初めにバレイショを作付けし、春に収穫しますが、その後はずーっと寝かせています。石積みの間にも草が生えていないことを質問した方がいらっしゃいましたが、草が生えているのが恥ずかしいということで、耕作者の皆さん、ずーーーーっと、石積みの間に、専用の道具を入れて、根こそぎひいていく作業をされているんだそうです。頭が下がります。
養蚕作業をしていた頃の名残のお宅です。こういうベンガラの民家が、まだ数件ここにはあります。漁家らしい家が残ってないのが残念なんですが・・・とはHくんの弁。漁家は・・・そこそこもうけた時期があるので、軒並み立て替えたのかなぁ・・・。
最後に、ふりかえりをしてから、研究会に入りました。この日は、ブログ担当者の出張報告と、三浦半島まるごと体験ツアーの反省会。それに新しいツアーを立案することにしました。
団塊の世代をターゲットに、鬼が城ハイキングで、A案はまとまったのですが、B案として、宇和島を知ってもらう・宇和島再発見・地元学的な企画がうまくまとまりません。結局、自分たちが宇和島のこと知らないから、もっと知らないとということで、この分の企画については、昨年のルーティンに戻って、研究員の課題ということで、いくつかのコースを設定して、学習会をすることにしました。急がば回れです。ガイドの勉強にもなりますしね。
なんだかんだいいながらも、わきあいあいと、ゆるゆる進んでます♪