このブログは、平成19年6月から平成22年3月までの間、愛媛県の南予地域活性化策の一つとして、宇和島市が住民のみなさんと取り組んだ「うわじま虹色ツーリズムプロジェクト」の軌跡と、当時の担当職員の日々の記録であり、平成22年3月末日を持って、新しい記事が更新されることはありません。
平成22年4月、「うわじま虹色ツーリズムプロジェクト」は、「うわじま虹色ツーリズム」として、会員である市民のみなさんが、独立運営を行っており、そちらの記録は「うわじま虹色ツーリズムです!」ブログをご覧ください。

2009年1月9日金曜日

お宝見てしまいました・・・。

本日、野暮用で、職場の近くの某クリニックに行っておりまして(あ、ご心配無用。病気じゃないです)、診察室で先生をお待ちする間に、ふと壁の書簡らしきものが、気にかかり、見上げると綺麗なお名前の署名が書かれていました。

これが、どう見ても「児島惟謙」って読めるんですよねー。
・・・へっへへ。

はいーーーーーーっ?
先生にお話を聞くと、本物だそうで、児島先生の書簡って、あまり多くは残っていないらしく、非常に貴重なものなのだとか。

とても美しい流れるような手蹟です~。

まるで上部を切り取ったみたいに、上に詰めて文字を書かれるのも児島先生の書の特徴なのだそうで、おもしろーい♪

ちなみに内容は・・・・達筆すぎてわかんにゃい・・・。と、戸惑ってるあたりが面白かったのか、恐れ多くも、先生から、ご自分が書かれた愛媛県医師会報の別冊をいただいてしまいました。

それによりますと、「地租増徴反対運動(歴史で習ったチソカイセイの地租ですら。)」についての指令書らしく、このあたりの時代背景とあわせて読み解くと、ものすんごく面白いですなぁ。結局、この地租増徴案は通過してしまうのですが、それによってそがれる地主層の財力低下によって、地方の低迷が進み、国の形がゆがんでいくことを大変憂慮されていたのだろうとのこと。

また、この年、宇和島旧藩主伊達宗徳氏に対して、建議書を提出されており、その内容からも、地方をむしばんでいく退廃や疲弊を悲しんでおられた様子がわかるのだそうです。

「集めずとも良きものまで中央に集め、以って地方を空ふしめたり」(児島惟謙建議書より)


何がすごいって、これ明治政府の頃の話ですよ!大津事件により、「護法の神」として知られている児島先生ですが、なんだかんだありつつも宇和島のこと思ってくださってたんですなぁ。穂積先生もそうですけど、数多い宇和島ゆかりの先人の中でも、特に敬愛を感じる方のお一人です。

巷では今年放送が予定されている「坂の上の雲」が評判ですが、ニコライ2世のキャスティングがされているみたいなので、ちょこっと児島先生も出てこないかなぁ。

というわけで、萩山先生いろいろとありがとうございました!

参考書:「児島惟謙と地租増徴反対運動」宇和島医師会 萩山 正治

(愛媛県医師会報別刷No837:7-11,2008.6.20)

おっと、明日は研究会でーす。午前11時伊達博物館集合で、午後1時から鶴島公民館です。よろしくお願いしまーす。