このブログは、平成19年6月から平成22年3月までの間、愛媛県の南予地域活性化策の一つとして、宇和島市が住民のみなさんと取り組んだ「うわじま虹色ツーリズムプロジェクト」の軌跡と、当時の担当職員の日々の記録であり、平成22年3月末日を持って、新しい記事が更新されることはありません。
平成22年4月、「うわじま虹色ツーリズムプロジェクト」は、「うわじま虹色ツーリズム」として、会員である市民のみなさんが、独立運営を行っており、そちらの記録は「うわじま虹色ツーリズムです!」ブログをご覧ください。

2008年4月7日月曜日

虹色放浪記

うわじま虹色情報を楽しみにしてくださっている皆さん、週末更新さぼっててすみません。
その分、今日は、盛りだくさんの長丁場です。
途中、やや目がチカチカすることもあるかと思いますので、良かったら休み休み読んでください。
また、本文中、さくらに関する記事については、姉妹ブログ「さくら観測日記」の方で取り上げていますので、そちらをご覧ください。

さて、実は週末、内子町と高知県へ行ってました。本日の日記は、その旅日記です。

まずは5日の内子町です。
樹齢300年を越える名木にちなみ、「しだれ桜祭り」というのが、石畳で開催されていて、友人がお手伝いに出かけていたため、ふらっと行ってきました。
内子町という町は、何がどうというわけではないと思うのですが、とても人の心を和ませてくれる町で、この日も、あー、道がうねってて、しんどいなぁ・・・と思いながらも、さわやかな春風に誘われつつ、気持ちのよいドライブです。
自分、三半規管があまり強い方ではないので、山道を登るたびに、耳がだんだんきゅ~んとなっていき、身をもって、高地であることを確認。三浦海岸のほぼゼロメートル地帯で生きてきた身の上には、厳しい標高です~。でも、田んぼが綺麗!

どなたか「農耕美」と表現されていましたが、ほんとに、美しい。この風景の中に、農家の暮らしの厳しさもうかがえて、なんというか、無言で迫ってくる迫力を感じます。
でも、街道はすんごくのどか。道沿いには、お地蔵さんもおられて、水仙が、綺麗に咲いてました。
こんなタンポポも久しぶりに見た気がします。宇和島にもあるんだろうけど、日常ではあまり気にとめてないんだろーなー。
お昼は、手打ちそばにしました。いかにも手で打った感丸出しの麺で、ラーメンのように細いのから、うどん並みに太いのまであり、見てるだけでも楽しい。そして、やっぱり美味しい!麺だけ買いたい人も居たみたいです。

運んでくれたり、お勘定さばいてくれたのは、石畳小学校のちっちゃな精鋭たち。「○○番のお客様~!」と呼び上げながら、運んでくれるのですが、みんな客さばきがうまいんです。廃校になることが決まっているとのことでしたが、子供たちにとっては、生涯心に残るだろうなぁと思います。


まだまだ賑やかな会場を後にし、石畳の宿に来ました。中にはあがらなかったんですが、外観を見ているだけでほっとします。

もろこしが干してありました。

石畳地域、道路ぞいの菜の花がすごく綺麗でした。心和む風景ですよね。
そこからもうちょっと走って水車小屋へ。残念ながら、ここもお客様がたくさん来ていて、散策をされていたため、駐車できるところがなかったので、すばやく写真だけとって退散。しかも、ねらったように逆光・・・。ま、こんな雰囲気ですよぉ~って感じが伝われば・・・。
桜はまだちょっと咲きそろってない感じでした。普通、しだれ桜の方が少し遅いんですけど、さすが高地だけあるなぁ。
ちょっとショックな出来事もあり(詳細は、しつこいですが、さくら観測日記をどぞ)気分転換もかねてでかけたのですが、心も和んだ帰り道、そんな私を励ますかのように、先をゆくトラックの後ろに文字が・・・。
「人生晴れたり曇ったり」・・・。うん。そりゃそーだ。
そんなわけで、夕暮れ時になっていたのですが、宇和島城へ登ってみることにしました。宇和島のお城、何もないとがっかりされる方多いと思うんですが、私も昔はそう思ってたんですけど、最近は、何もないのがいいお城なのだと思うようになりました。
ちょっと迷って井戸丸のあるあたりから登ったのですが、すぐ後悔。石段きっつい・・・。
誰が積んだんでしょ・・・。あー、遠い・・・。

けど、綺麗な石積みですよねー。なんともいえない綺麗さ。昔の人の技術ってすごいなぁと思います。
ここから見る天守が一番お気に入りです。長い石段をふーふー言いながらあがって、振り返ると、ぴょこって、見えるんです。
普段あまり見ないだろう、お城の右側です。
こっちは、左側。丸山公園の上り口から見えるお城は、こっちの角度なのです。やからいつもちょっと雰囲気が違って見えるんですよね。
宇和島のお城には、実はいろいろな秘密が隠されています。でもまずは、そういうことをお客様に語っていけるようなガイドさんを育成するのが先だったりします。そのあたり、宇和島市はすごく遅れてるんですが、なかなか先頭に立ってリーダーとして、こういうことに尽力してくださる人材も不足していて(あ、誰かやるんだったら、お手伝いはするよって方は、割といらっしゃるのですが、こういうとこが、いかにも出すぎずつつましく、そしてのんびり屋さんの多い宇和島人やなぁと個人的には好ましくも感じてます。本とはこんなことではいかんのですが。)、こういうのも、おいおいツーリズムの中で取り組んでいかないとなぁ。

中腹の城山公園には、中井コッフの歌碑があります。中井コッフの影響かどうかわかんないですけど、自分は、最近愛媛の代名詞になりつつある「俳句」よりも「短歌」の方が好きです。この歌碑には「夕山に鳴きのこりたる鳥の声一つひびきて静かなるかも」と書かれています。でもなんでこんな形なんだろ・・・。

帰り道は、石段やめました。市内の中腹にこんもりとあるこのお城山には、様々な種類の植物や鳥、昆虫がいて、一人で歩いていても、どこかで何かの音が聞こえてきます。小さな花々もかわいらしく咲いていて、喧騒の中にある中心市街地にこんなぽっかり空間があること自体、おもしろいですよね。
翌日の6日には、高知県へ向けてドライブです。お昼ごはんは、黒潮本陣に行ってみました。春休み最後のお休みとあって、結構な混雑でした。タタキが食べたかったのですが、工房の方は売り切れしていて、レストランなら、3食分ありますとのことで、急いでそっちへ行ってゲットしました。美味しかったよぉ~♪
レストランの窓からは、気持ちのよい海の風景が。お風呂からも見えるのだそうで、次はぜひ泊まりで来たい。
目的のお城には、夕暮れ到着予定としていたので、少し時間があまって桂浜へ。竜馬先生、まぶしいです。

海はどこまでも青くて空も澄んでました。ハワイの海を瞬間思い浮かべてしまいます。リアス式海岸に見慣れている身には、まぶしいばかりの水平線です。
お城の上り口までには、こんなおしゃれな番傘がずらり。
お花もたくさん生けられていました。でも芸術って難しいなぁ・・・。

コードはわせてないけど、火気は場所柄使えないし、とそっと覗いてみるとこんな感じでした。
それにつけても芸術って難しい・・・。わからん・・・。
高知のお城は、今までにも何度か来たことあるのですが、こんなに賑やかなのは初めてみました。
お琴を弾かれていて、外国の方が、苦しそうに正座してましたよ。日本文化は、どうだったんだろー。
天守の一番上の階から見てみました。番傘のあったあたりなのですが、さすがに暗くなるまで粘る気にはならず。
降りてきちゃいました。この絵は、押し絵で作られていました。うちの宮本研究員も、宇和島の何かをモチーフに、こんな大作手がけてくれる日がくるかも!と思い、ちょっと参考に撮ってみました。
お庭では、宿泊の組合の方々によるお接待がありました。お城というと、つい、本格的な茶道のお茶を想像してしまうのですが、旅館に泊まったときに、出してくれているお茶とお菓子のサービスを思い出し、こういう気取らない心遣いがすごく嬉しいなぁと思いました。
舞ってます舞ってます。
だいぶ日も暮れてきましたよ。
ほの明るい灯篭がようやく存在感を増してきました。

お花も、明るいときとは違った表情を見せてくれます。
ちなみにその頃の番傘。
色がくるくると変わるライトのおかげで、いろんな表情が見える利点もあれど、ちょっとめまぐるしかったかなぁ。
本物の千代ちゃんとおおたぐろくんです。

高知県「花・人・土佐 であい博」は、年間通していろいろなイベントをしていくそうです。また機会があれば、勉強に来たいと思いまーす。
というわけで、よそから元気をたくさんもらった週末のレポートでした。
長丁場のおつきあいありがとうございました。